JAAC2023年9月交流会@ハイブリッド 活動報告
JAAC2023年9月交流会@ハイブリッド 活動報告
日時 : 2023/9/2(土) 14:30~16:30
開催方法: Zoomオンライン会議に加えてオフライン(順天堂東京江東高齢者医療センター)を取り入れたハイブリッド
参加人数:10名
■活動報告
◇交流会(参加者 10名)
「円形脱毛症を発症して取り入れた生活習慣」をテーマに交流会を開催しました。
円形脱毛症を発症して、重症となると全頭、全身の毛を失ってしまうこともあります。そんな状況の中で、どのような生活習慣を取り入れているのか、参加者のみなさんのご意見を聞きました。
自分が病気になって痛みを知ることで、他の疾患であっても病気や障がいを持った方に優しくなれたという一方で、逆に人に対して良くない感情を持つようになってしまったという方もいました。どちらも本音であると思います。私も患者としての経験上、どちらの意見にも共感しました。
この病気になったからこそ、限りある人生を楽しく生きようと切り替えられた方や、親として脱毛症のお子さんに対して親の押しつけではなく、本人の望むことを理解して、させてあげることができたなど、前向きに捉えられている方もいました。発症した当時はいろいろつらいことがあったと思うけど、年数が経っているし、もう覚えていない、と言われた方も、ここまでくるのにいろんなことを乗り越えてこられたのだろうな、と想像します。
この病気を受け入れられるようになるにはどうしたらよいかですが、自分で居心地が良い、受け入れられていると感じる場所、自分を出せる場所を見つけることが大切という意見が多く出ました。JAACのような患者会で同じ悩みや気持ちを共有するのも良いと思います。ウィッグなしで転職の面接を受けた、職場でヘッドスカーフを外してウェットティッシュで頭を拭いた、など強者もいましたが、これが絶対というわけではなく、あくまで自分が快適、過ごしやすい、心が楽だと感じる方法で過ごすことがいちばんだと感じます。私の場合は、ウィッグをつけて目立たないようにすることで安心して外出できるのでそうしています。帽子をかぶるのも良いし、外出したり人に会う気分になれなければ、少し休むのも良いと思います。交流会でも話があったように、自分が思うほど周りは自分のことを見ていないし、何か言われるとしても一時のことです。(といっても、個人的には発症時にそんなふうに言われるたびに脱毛症じゃない他人に何がわかるんだ!!と頑なに聞き入れられなかったのを思い出します。)
今回のテーマではありませんが、JAK阻害剤についての話も出ました。(毎回交流会のテーマを設定してはいますが、それ以外の話題や質問にもできる限り対応しています。テーマにかかわらず参加してお話しくださいね。)植木先生からは、昨年認可されたオルミエントの効果や、別の種類のJAK阻害剤や他の薬の治験が進んでいることなどをお伺いしました。現在、円形脱毛症の薬の開発が活発に進んでいること、製薬会社が以前に比べると患者の声を取り入れようとしてくださっていることなど、引き続き前向きな、希望が持てるお話でした。現在服用中の方は、眉毛が生えてきて描かなくて良くなったので楽になった、とのことでした。
現在治療中の方だけではなく、しばらく治療をお休みされている方にとっても、参考になるのではないでしょうか。JAAC交流会を、治療に関する最新の情報を入手する場としても活用していただければと思います。
今回オンラインとオフラインのハイブリッド開催でしたが、会場に直接足を運んでいただき、またオンラインでも、交流会にご参加くださったみなさま本当にありがとうございました。今後も皆様のご参加をお待ちしています。
高木奈央子
◇参加者ご感想
・いろんな人の意見が聞けてよかったです。
・一般の人が経験する苦労とはまた違う辛さが、脱毛症にはあると考えており、健常者が抱える悩みに対して、小さいことで悩んでいるなーと、いつも多少突き放すような捉え方しておりました。
JAACの交流会では、皆さん同じ経験をされてきているので、いつもの変な強がり もなく、肩肘を張らずに、楽しむことが出来たと思っております。とてもいい経験でした。有難う御座いました。また機会があれば、参加させて頂きます。
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高木
脱毛症の当事者です。